施工事例

Works

円相の家

 

本計画は、ご夫婦が人生の後半を心穏やかに過ごすための「終の棲家」として構想された。敷地は高台にあり、街並みに馴染みながら静かで豊かな日常を育むことが求められた。

玄関に入ると、低く設けた丸窓越しに中庭の植栽が目に入り、その先のデッキやキッチンまでがひとつの景色となる。窓を低く抑え、見せたいものだけをそっと切り取り、空間に円相を映し出す。

主寝室は、兵庫県産杉のR天井とし包まれるような落ち着きのある空間に仕上げた。

中庭から明るい光が差し込み、居間には障子越しのやわらかな光が広がる。異なる光を空間に取り入れ、時間の移ろいを映し出す。窓を開けるともう一つのデッキが広がり、その先には畑が続く。

北側は道路向かいからの視線に配慮し、開口部を絞って計画。キッチンは回遊動線とし、パントリーや壁面収納、洗面脱衣室へのアクセスもスムーズに整えた。

低い庇に包まれた穏やかな外部空間。木々と苔がやさしく囲み、空の美しさと外気の心地よさを五感で感じられる。視線を遮る中庭のつくりにより、浴室からも自然とつながる外気浴が楽しめる。

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